谷川建築 H邸 Anai8号掲載

　落ち着いたグレーの外壁に木製の立て格子がアクセントとなるモダンな家。30年以上住んでいた家が老朽化したため建て替えたというＨ邸は、高齢になる母が生活しやすいようにと平屋にした。室内は白の内装とフローリングで明るく清潔感のある空間。バリアフリーのフローリングには素足で歩いた時に心地よい凹凸を感じるパイン材を使用している。Ｈさんの地元にある工務店で親しみがあることと、以前の家のリフォームを手掛けてもらった縁もあり谷川建築を今回もリピート。新築には「冬を温かく過ごせて、水回りを広くしたい」との希望があったＨさん。谷川建築では、外張り断熱と空気を動かす仕組みのエアサイクルの家を推奨しておりＨ邸にも採用。エアサイクルは夏は涼しく、冬は暖かく過ごせるのが特徴だ。トイレや洗面所などの水回りも広めにスペースを確保し悠々と使えるようになった。ほかにも思い出の箪笥や水屋を新築に持ち込みたいとの希望があり、廊下やキッチンに造作で収納スペースを作り希望を叶えた。施主の細かい希望にも真摯に応えられるのは、小回りが利く地元工務店ならでは。新しく生まれ変わったＨ邸は、大切な思い出とともにいつでも快適な住まいになった。